高速鉄道TGVで巡るフランスの旅(準備編)
2018年6月、突然会社から1週間の休暇をいただけたので、久しぶりに海外旅行に行ってきました(残念ながらおじさん2人旅)。気づいたら1年以上経過していてびっくりしていますが、記憶をたどりながら書いていきます。
出発の日までは1週間を切っていた。わたしはアヴィニョンへ、もうひとりはニースに行きたい。そして飛行機ではなく電車移動がいい。ということでトラベルコで検索でしたところ、TGVでパリと南仏を巡るプランがあったので即決。
ただ支払いを済ませた後で気づいたんですが、ひとつ大問題が。。。フランス国鉄SNCFが2018年4月から6月末までストライキを実施。フランス国鉄が運営するTGV、RER、Transillianは運休になる日が出てくる(※TGVは高速鉄道、RERはパリ周辺まで、Transillianはイル・ド・フランスと呼ばれる地域までを結ぶ路線。TransillianはRERより広範囲)。毎日ではないけど、5日に2日の割合で、月曜、火曜、水曜と運行したら、木曜と金曜は運休、そして土曜、日曜、月曜と運行したら、火曜、水曜は休みといった感じで間引き運転される。ストライキ当日もすべて運休ではなく、間引き運転されるとのこと。ちなみにパリのメトロ(地下鉄)はRATPの運営なのでストライキは関係ありません。
運悪くアヴィニョンからニースへの移動日が最後のストライキの日にぶち当たってしまいました。旅行会社に問い合わせてみたところ、もし当該便が運休になった場合は、前後の便に振り替えられることが多いが、確定ではありません、とのこと。。。どうなるかは行ってみないとわからないのだが、まぁ、なんとかなるだろうと思ってそのまま行くことにしました。
渡航準備編
最初にフランスに訪れたのは約20年前。観光地にはほとんど行かずに古着屋をめぐっただけ。2回目は確か16年前、出張で訪れただけなので自由時間はあまりなく、エッフェル塔と凱旋門、ルーブル美術館をちらっと見て終了でした。美術館内で出会った日本人女性といっしょに見て回った淡い思い出だけ残ってます。名前も聞かなかったなぁ。。。
過去を振り返ってみて一番記憶に残ってるのはスリの多さです。観光地に行くと知らない間にバッグが開いてるということが多発。幸いなことに何も取られなかったけど、こんなに気づかないレベルで実行するやつらがうじゃうじゃいるのかと驚愕しました。
ということで、10年以上経った現在どうなってるかわからないけど、まずはスリ対策にバッグを買いました。
今、普段使いしているリュックは側面にチャックがついていて、日本では超便利なんだけど海外ではあかん代物。Amazonで見つけたこのバッグは、口が上に一箇所しかないし、開けるのも手間がかかるから絶対スられないだろうと思い購入しました。絶対にスられない反面、やっぱりちょっと使いづらかったですw。でも被害がなかったから役目は果たしてくれました。どちらを優先するかは難しいところですね。
次はパスポートケース兼小物入れ。
開け口が少ないリュックを選んだので、使用頻度が高いものはこっちに入れて使おうと思って買ったけど、ちょっと小さすぎてサブバッグにはならなかったです。空港と飛行機の中では大活躍だったけど、旅行中はずっとバッグの中で眠ってました。
そして最後はSIMカード。
シャルル・ド・ゴール空港でも入手可能だけど、Amazonで販売されていたので事前購入しました。英国Three社のデータ通信専用プリペイドSIMカード。90日間、3GB分使えるやつ。ヨーロッパの主要国では問題なく使えると思います。イギリスは4G、それ以外の国は3Gか2G。通信速度は3Gでも特に気になりませんでした。
データ容量は4泊6日だったので、3GBで十分足りました。たぶん1Gでも余裕だった気がするけど、念の為3Gにしておきました。パリはFree Wi-Fiが飛んでるけど、電波は弱かった気がします。
その他には、100均では衣類の圧縮袋とスーツケース用の鍵、ユニクロではサングラスと帽子、Tシャツ、パンツ、靴下を数枚購入。用意したのはこんなもんです。
この時期のヨーロッパは日照時間が長く、夜の10時くらいまで暗くならないので、サングラスと帽子は持っていたほうがいいです。
ガイドブックは買ったけど、ほとんど使わなかった。今の時代スマホがあれば事足ります。
海外旅行保険はどうするかいつも悩む
最後に、わたしの悩みのタネ、海外旅行保険。いままで何十回と海外に行っていますが、いまだに利用したことがありません。いつもは何も考えずに5,000円くらいの保険に加入するけど、今回はやめてみました。といっても、丸裸状態で行くわけではなく海外旅行保険が付帯しているクレジットカードを持っているからそれで十分だと判断しました。
クレジットカードに付帯する海外旅行保険には、その旅行(旅行代金や日本出国前の駅や空港までのタクシー代など)に関してカードで支払いをしていることが条件の利用付帯と、カードを持っているだけで保険が有効になる自動付帯の2種類あります。
例えば、ジャックスが発行しているREXカードやマルイ系のエポスカードは自動付帯なので、カードの支払いをしなくても保険が効くようになります。さらに複数枚所持していれば、それぞれのカードの保険金額が合算されるので、1枚では足りなくても合算すれば高額な医療費もまかなえるようになります。
例として、REXカードと楽天カードを持っていたとします。
以下、それぞれの補償内容です。
REX CARDの補償内容(自動付帯)
補償期間
1旅行(日本出発から帰国まで)あたり最長90日間
補償項目 | 保険金額 | 補償する場合 |
---|---|---|
傷害死亡 | 最高2,000万円 | 偶然な事故によるケガが原因で、事故の日を含めて180日以内に亡くなられたとき |
後遺障害 | 80〜2,000万円 | 偶然な事故によるケガが原因で、事故の日を含めて180日以内に後遺障害が生じたとき |
傷害治療費用 | 最高200万円 | 事故の日を含めて180日以内に偶然な事故によるケガが原因で医師の治療を受けられたとき |
疾病治療費用 | 最高200万円 | 疾病が原因で旅行期間終了後48時間以内に医師の治療を受けられたとき、または特定の伝染病が原因で14日以内に医師の治療を開始したとき |
賠償責任 | 最高2,000万円 | 他人の身体の障害または他人の財物の破損または紛失について法律上の賠償責任を負ったとき |
携行品損害(免責3,000円) 1旅行かつ1年間の限度額 |
最高20万円 | 携帯品が盗難、破損、火災などの偶然の事故にあって損害を受けたとき |
救援者費用 1年間の限度額 |
最高200万円 | 捜索救助等が必要になった場合 |
参照:株式会社ジャックス
楽天カードの補償内容(利用付帯)
補償期間
日本を出発してから3ヶ月後の午後12時までの旅行期間
補償項目 | 保険金額 | 補償する場合 |
---|---|---|
傷害死亡 | 最高2,000万円 | 海外旅行中の事故によるケガが原因で事故の日を含めて180日以内に死亡した場合 |
後遺障害 | 80〜2,000万円 | 海外旅行中の事故によるケガが原因で事故の日を含めて180日以内に身体に後遺障害が残った場合 |
傷害治療費用 | 最高200万円 | 海外旅行中に事故によるケガのため、医師の治療を受けられた場合 |
疾病治療費用 | 最高200万円 | 海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に発病し、かつ海外旅行中または旅行期間終了後48時間以内に医師の治療を受けられた場合、海外旅行中に感染した特定の伝染病(コレラ、ペスト、天然痘など)により、旅行期間終了後その日を含めて14日を経過するまでに医師の治療を受けられた場合 |
賠償責任 | 最高2,000万円 | 海外旅行中に偶然な事故により他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりして損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合 |
携行品損害(免責3,000円) | 最高20万円 | 海外旅行中に携行品(カメラ、宝石、衣類など)が、盗難、破損、火災などの偶然の事故にあって損害を受けた場合。同一の旅行期間についての限度額は20万円、会員資格期間中の総限度額は20万円とします。 |
救援者費用 | 最高200万円 | 海外旅行中に会員の方が、操作救助等が必要になった場合。会員資格期間中通算200万円とします。 |
参照:楽天カード
傷害死亡、後遺障害は合算できないので2,000万円+2,000万円=4,000万、とはならず、どちらか高額な方が保険金額の上限になるので2,000万円となりますが、傷害治療費用と疾病治療費用は合算できるので、REX CARDの200万円と楽天カードの200万円を足して400万円まで補償されます。
保険未加入で一番恐ろしいのは高額な医療費がかかる場合ですよね。ジェイアイ傷害火災保険が「2017年度海外旅行事故データ(2017年4月〜2018年3月)」を発表しているのですが、2017年度の事故発生率は3.42%(29人に1人)、保険金支払いが300万円以上の高額医療費事故が68件、そのうち1000万円を超えた事故は8件発生。最高額は3,588万円。シニア層(65歳以上)による高額事故発生率は65歳未満の約4倍。主な原因は、転倒による骨折、脳疾患、肺炎等。といった感じです。
このデータを見る限り、高額医療費がかかるケースは65歳以上が大半を占めているようです。自分はカード3枚は持っているので、治療費はおよそ700万円くらいはカバーできる。今回は冒険旅行するわけでもないし、なにか事故があったとしてもクレジットカード付帯の保険でなんとかまかなえるかなぁと海外旅行保険はパスしました。
自分の年齢や体調、旅行内容、行き先など考慮して海外旅行保険はきちんと選びましょう。アメリカは医療費がびっくりするくらい高額なので、無条件で加入したほうがよさそうですけどね。平気で1千万円超えてきますから。。。コワスギマス。
これにて準備編は終了。次回から本編に突入します!